• MY HOBBIES / Kenichi Hamana

各国で発行される記念切手の中には、好評で当初の発行数の売り切れなどにより増刷されることがたまにあります。もう20年あまり前になりますが、世界中のロータリーが「100周年」で沸き立った頃、まさかと思う出来事がありました。あのフランスが、何とロータリー100周年記念切手を、1年半ほど後になって増刷再発売したのです。ロータリー関係の切手で、好評により増刷再発売されたのは他に例がありません。
フランスは、ロータリー100周年の記念日の4日前、2005年2月19日に記念切手を発行しました①。6×8の48面シートで、ロータリーのエムブレムを中心に国土をあしらった実にシンプルなデザインでした。近年のフランス切手は凹版による伝統的なデザインと、この切手のようなグラビア印刷で今までになかったようなデザインに二極化しています。そんなことから、ロータリーとはあまり縁のない人たちにも黄色主体で明るいこの切手は歓迎されたのかもしれません。「キロボックス」という使用済みの切手を収集家用に箱詰めしたもの(もちろんフランス国内向け)の中からも大量に見つかりましたので、大勢の人々がこの切手を使ったのでしょう。
そこでフランスの郵政当局は、翌2006年7月3日に急遽この切手を再発売したのです。増刷された切手はセルフ糊で発行され②、シート構成は6×5の30面シートになりました。これは収集家が収納するのに良いサイズでした。
当初の発売時には、公式紹介カードが発売され③、記念消印が、同一図案でパリ、トゥールーズ、ル・ピュイの3郵便局で使われました。ここには初日カバー(FDC)とカードをカシエ違いで4種紹介しますが、④~⑥の消印はパリ局のものです。その内⑥はフランスのロータリアン切手クラブが作成したFDCです。⑦のカード(裏面は葉書あて名面)はル・ピュイの記念消印です。実逓便⑧は私をロータリー切手の世界に招き入れてくださったフランス、モンベリアード市在住の故Dr. Rene LAGARDEが地元郵便局の風景印で発行1週間後に私に送ってくれたものです。
増刷切手発売時には特印は使用されませんでした。
フランスといえばダイプルーフ(試刷)が知られていますが、最近は外部への流出はほとんどありません。1枚だけ入手できましたのでご紹介しておきましょう⑨。この切手には小型のプルーフカードが一般販売されましたので、それも掲載いたします⑩。こちらは1枚500円程度で日本でも入手が容易でした((公財)日本郵趣協会の子会社が取次販売)。ほかにフランス郵政が発売するドキュマンという切手解説書もありますが、サイズが大きすぎるのでここでは省略いたします。
とにかくロータリー切手の増刷再発売は前代未聞のことでした。


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