• MY HOBBIES / Kenichi Hamana

ロータリーの切手を集めておられる方はご承知のことでしょうが、最近純粋な意味でのロータリー関係の切手が発行されておりません。2021年5月にオーストラリアで「オーストラリアのロータリー100周年記念切手」が発行されて以来、どこからもロータリー切手に該当するものが発行されていないのです。その前は2020年9月の「日本のロータリー100年記念切手」でした。ディーラーズ切手に分類されるものやPスタンプ(Personalized Stamp、日本ではフレーム切手)は発行されています。ディーラーズ切手としては、以前にご紹介した「COVID19に対する活動紹介」(9面シート、8か国)①や「ロータリーはウクライナを支援する」(9面シート、3か国)②があります。Pスタンプはオランダ、ベルギー、フランスからそれぞれ数種類が発行されていて、昨年ご紹介したフランスのロータリー100周年記念切手が最も由緒正しいものでしょう。
私は、2020年代は各国のロータリー100周年を迎える国が多く、記念切手もそれなりに多く発行されるものと思っていました。
ロータリーの切手発行実績からして、ニュージーランドは2021年に必ず発行と思っていましたし、今年はメキシコが100周年ですが発行計画はないようです。次に期待できそうなのは2024年のベルギー、ホンジュラスあたりでしょうか。100周年以外でも来年のメルボルン国際大会はロータリーの切手発行に熱心なオーストラリアでの開催となりますが、現在の情報では大会の記念切手はPスタンプになるようです。
新切手の発行がないということは「ロータリーの切手収集」というROTARY ON STAMPSの活動の衰退に繋がる心配があります。

もう一つの懸念が、ロータリー切手収集家の減少です。私は日本国内のロータリアンや元ロータリアンの中で「ロータリーの切手収集」をしておられた方を30人くらい存じ上げておりましたが、ご高齢やご逝去でご家族やご遺族からやむなく退会する旨のお知らせをいただいた方がこの数年で10人以上に上ります。経済環境の悪化で会社経営が大変でロータリーを退会して切手収集も中断、という方が何人もいらっしゃいました。中には、ロータリーを退会してもロータリー切手の収集は続けておられる方もありますが、全体に収集家の数は減少傾向です。既に「絶滅危惧種」というのが正しいように思います。

切手の発行も少ない。収集家は減少の一途。では一体どうしたらよいのでしょうか。
よくご覧いただいている方はおわかりのように、私のこのホームページのタイトルは「ロータリーの切手収集」ではありません。「ロータリー郵趣」とあえて私が書いているのは、ただ単に切手を収集するだけではない楽しみ方を知っていただきたいからなのです。「郵趣」は「郵便趣味」の略であり、英語の「Philately」の和訳です。欧米では「Stamp Collecting」から「Philately」への進化が重視されています。その一歩を進めることで、この趣味はより楽しくなるのではないでしょうか。

かつてこのコラムでご紹介しましたが、3年前にクロアチアのロータリー90周年の記念切手③が発行されました。まず切手を入手すると、つぎにFDC(初日カバー)を探します。それもできればロータリーが作成したもの。④はクロアチアの属する国際ロータリー第1913地区が作成した90周年プロジェクトの記念はがきに切手を貼り記念押印したもので、これは「郵趣品」と呼ばれます。切手の発行案内書⑤も手に入るかもしれません。切手だけではないコレクションができていきます。
さらに、ロータリーの切手が使われた郵便物や、メークアップカードなどのロータリーの郵便物を集め始めると、あんなことやこんな話、興味や関心はどんどん広がっていくと思うのは私だけ?ではないと思います。
来月のこのコラムでは、私がどうしてロータリー郵趣の道に深入りしてしまったのか、それをお話ししながら「ロータリー郵趣」の楽しみをお伝えしたいと思っています。


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