• MY HOBBIES / Kenichi Hamana

ロータリアンの義務の一つに例会への出席があります。ロータリークラブ(RC)の例会は週1回決まった曜日・時刻に開催するのが基本(現在は月2回開催なども認められています)で、もし出席できなかった時は、その前後1週間(後に2週間になり、現在は「その年度内」。ただし各RCが細則に掲載することにより独自の期間を決めることができます)の間に他のクラブの例会またはクラブ定款・細則で決められている会合に出席すれば、欠席が補てんされることになっています。その証明のために訪問先のRCはメークアップカード(MC。アテンダンスカード、出席カードともいわれます/通常は葉書)を来訪ロータリアンの所属するクラブ幹事に送るのが習わしでした。現在はメールでの連絡も可能で、MCが郵送されるケースは少なくなっています。

私のロータリー郵趣コレクションには大量のMCがあります。その中から、1930~40年ごろのカードを3枚ご紹介します。ヨーロッパ、アフリカ、中国と地区は異なりますが、様式はよく似ています。①②はベルギーで一番古いオーステンドRC。1934年7月8日に英国イングランド、ウインザーRCのロータリアンW. スミスさんが出席した時のもので、消印は翌9日付になっています。
③④はアフリカで一番古いエジプトのカイロRC。1935年2月13日に米国イリノイ州ピオリアRCのH. G. ムーアさんがメークアップした時のものです。消印は2月15日付です。
⑤⑥はアジアで2番目にできた上海RCのものです。1935年9月27日の例会にカナダのオンタリオ州セント・キャサリンズRCのE. J. S. ブラウンさんが出席した時のものです。消印は出席当日になっています。いずれも上下に赤い線があり、この時代のよく目立つ様式です。上海RCのものには “SERVICE ABOVE SELF” などの標語も印刷されています。

次の3枚は1950~60年代に使われた、絵や写真が入っている米国のRCのカードです。第2次大戦後、国内情勢の落ち着きとともにRCの文書にもゆとりが感じられる時期です。
⑦⑧はナイアガラフォールズRCのものでアメリカ滝の写真があります。橋を渡ればカナダという国境の町のRCです。1954年2月1日にカナダ・オンタリオ州のフォート・エリーRCのリー・メーデンドルフさんが出席した時のものです。現在も観光の際に訪れるロータリアンが多いと聞きました。
⑨⑩はフロリダ州中部のタンパRCのカードです。1955年3月22日に⑦と同じフォート・エリーRCのジョーン・コーミーさんが出席しました。ロータリー50周年記念の頃で北部のオンタリオ州から南部を訪れたロータリアンは、このカードで歓迎され喜んだのではないでしょうか。たばこを吸っていますので現在は使われていないと思います。
⑪⑫は同じフロリダ州のマイアミビーチRCのカードで、宛名面にマイアミビーチらしい絵がすっきりと描かれています。来訪者はスエーデンのヘルシンゴー・リンクストープRCのフォート・シベリウスさんで、訪問日は1965年12月7日(消印も同日)。国内葉書4セントに8セント分の切手が追加で貼られています。
最近のMCで絵や写真の入ったものは見かけません。複写式のもの(横長)と名札と一体のもの(縦長)の2種類に世界中のMCが統一されてしまった様な感じです。

私のコラムでは過去に、東京RCの初期のカード日本統治下の京城RCドイツのハーメルンRCのカードを紹介しています。クリックしてご覧ください。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です