• MY HOBBIES / Kenichi Hamana

2011年の春先に、あるオークションで1918年の消印のある米国フィラデルフィアの「ロータリーアーミー&ネービークラブ」の実逓封筒①を入手しました。その年6月のニューオリンズ国際大会のブースにコピーを展示したところその年一番の話題となりました。『ザ・ロータリアン』の担当者も見に来て、それがきっかけのひとつとなって、ロータリーの切手が『ザ・ロータリアン』8月号に16ページにわたって掲載されました。
ROS(Rotary on Stamps)の当時の会報担当理事エマニュエル氏(フランス在住、Eクラブワンの元会長)が調べてくれたところ、関連記事がザ・ロータリアン誌の1918年7月号に掲載されていることがわかりました。ちょうどこの封筒の日付印と同じ頃です。グーグルブックスで確認できます。
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さて、この封筒ですが、初め私は「アーミー&ネービー」のロータリークラブ(RC)があるのかと思っていました。ロータリーとしてはまだ初期の頃のことですから、軍隊関係のRCがあったのかもしれないと思ったのです。軍隊にはいろいろな職業の人がいます。でも何かおかしいですよね。100年前とはいえそんなRCがあったとはちょっと疑問でした。『ザ・ロータリアン』の記事を読んで謎が解けました。
当時フィラデルフィアRCは地元にある軍事基地(陸軍・海軍)と軍人の支援をするために、RCの社会奉仕活動の一環として「ロータリーアーミー&ネービークラブ」を作ったのでしょう。軍務の間の束の間の休養のために、RCが部屋や飲食物を用意し、娯楽や親睦のイベントが開催されたようです。その運営のためのクラブ、ということでしょうか。現在のロータリーでもこのようなことは可能であろうと思います。日本では自衛隊友の会や警察友の会の会長をRCの主要メンバーが務めていることがよくあります。
かつて日本でも、軍隊に対してこれに似た運動があったようです。こちらは具体的な支援活動をしたのではないと思いますが、「ロータリークラブ」と書かれたシール②に「皇軍の勞苦を忍び職務に励みませう」と書かれています。封筒の表には1937年12月29日札幌の消印③がありますので少なくとも札幌RCの会員の会社が使ったものと思います。


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