• MY HOBBIES / Kenichi Hamana

1931年6月に国際ロータリー第22回年次大会がオーストリアのウイーンで開催されました。
この大会を記念してオーストリアは、当時の普通切手12種の内の6種類にロータリーのエンブレムと「CONVENTION WIEN 1931」の文字を加刷した記念切手(①)、各5万枚を額面の倍額で発売し、差額は寄付金に充てられました。この切手に加刷されたロータリーのエンブレムは、中央部の鍵穴が本来とは逆の下向きで描かれています。
郵便局には厚手の台紙に切手が貼られた見本(②)が掲出され6月20日に発売されました。③は発売初日の6月20日にザルツブルグで差し出された手紙の封筒(カバー)です。
大会会場の特設郵便局では6月22日~26日の会期に合わせて発売され、記念の消印が使われました。ロータリーでは初めての記念切手とあって人気を呼び2日半で完売したと記録にあります。④は6月24日に会場内郵便局からイギリスの友人に宛てて書留で差し出されたハガキで記念消印が使われています。文面には記念切手が発行されたとの記述があります。
この頃はまた、ツェッペリン飛行船が世界を飛び回り、それに搭載した郵便物には特別なスタンプが押されました。⑤は大会の翌月7月21日にウイーンで投函、24日にボーデンゼー(ドイツ)を飛び立つ北極飛行(Polar Fright)に搭載したもので、同27日に北極海上で飛行船から投下され、下で待機していた砕氷船が拾い上げて回収し、その船内で記念スタンプを押したイベントカバーです。このほかにも南米飛行など、発行時期が近かった飛行には、ロータリー大会の記念切手が使われたものがあります。
ちなみにこの大会には世界の3,460のクラブから4,288人が登録し、日本人も8クラブ8名との記録があります。この大会の最終日26日の午前の全体会議で、星野行則氏(大阪ロータリークラブ初代会長、後に第60区ガバナー)が米山梅吉氏のメッセージを含む第70区(当時)報告をしています。(出典:国際ロータリー発行・同大会議事録)


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です