• MY HOBBIES / Kenichi Hamana

1955年に実用化されたアルバート・セービン博士の経口生ワクチンは、毒性を弱めたウイルスを使うという副作用の危険を持ちながら、安価で扱いやすく、医師以外の者でも投与が可能となり、一斉大量投与には大きな効果があった。ソーク・ワクチンが高価に耐えられる米国や西欧諸国で採用されたのに対し、セービン・ワクチンは彼の母国ソ連(当時)をはじめ共産圏諸国や中南米で、早い時期から多くの子どもたちを救った。

アルバート・セービン博士
1906.8.26.帝政ロシア(現在ポーランド)ビャウィストク生まれのユダヤ人。
1921年家族で米国に移住。1930年に帰化。1931年ニューヨーク大学で博士号取得。1993.3.3.米国ワシントンで没す。
ロータリアンであったセービン博士は国際ロータリーの求めに応じ、積極的に基本計画の策定から実際の投与の活動に参加し、1985年国際ロータリーの国際理解と平和賞(毎年1名に授与)を受賞した。

経口生ワクチン
集団一斉投与に適し、ポリオ根絶に向け大きな貢献をした。根絶に近づいた今、ワクチン由来の発症を防ぐことから、採用する地域は集団投与の必要ある地域に限られてきた。