ポリオが感染症であることは知られていたが、そのウイルスが発見されたのは20世紀になってからである。最初の発見者はオーストリア・ウイーンの病院のK.ラントシュタイナー病理部長(切手①)で1908年から09年にかけてのことだった。彼はフランスのパスツール研究所で、ルーマニア出身のC.レバデティ博士(切手②)と共同研究を進めた。
1948年にトーマス・ウエラー博士(切手③)ら3人が人胎児細胞培養でポリオウイルスの増殖に成功した。
1950年代半ば、細胞培養の技術を使い、相次いで2人の科学者が競うように安全といえるポリオのワクチンを開発し実用化した。ジョナス・ソーク博士が1953年に皮下注射による不活化ワクチンの開発に成功。次いでアルバート・セービン博士が1954年に猿の腎細胞継代による弱毒ウイルスを選択。1956年の接種試験を経て経口生ワクチンが1958年に広く認定された。後にこの2名の切手が同時に発行された。(FDC)
このことでPOLIOは予防が可能となり、対処療法から予防医療への大転換がはかられた。