• MY HOBBIES / Kenichi Hamana

ニュートリノ研究で2002年にノーベル物理学賞を受賞した日本の小柴昌俊博士(切手①)はポリオを克服した人物である。中学生の時に罹患し、腕に障害が残ったが、その入院時にもらった物理学関係の本に刺激を受け物理の道に進んだと、TV番組「徹子の部屋」で本人が語っている。
ローマオリンピック(1960年)で女子短距離3冠を達成した米国のウィルマ・ルドルフ選手(切手②③)は4歳で罹患。早期発見と適切なリハビリにより8歳で装具をつけて歩けるようになり、10歳の頃には下肢の麻痺を奇跡的に克服した最強のランナーだった。かつてエリザベス・ケニーが説いて回った方法を現実のものとした数少ない一人。

米国のフランクリン・ルーズベルト(MC①)第32代大統領(1882~1945)は1921年に39歳でポリオに罹り、その後遺症で下半身がマヒし車椅子を使用していた。1926年ジョージア州のワームスプリングスに土地を購入し麻痺症状の緩和(温泉療法)を行い、大統領になってからもしばしばそこに滞在し、そこはリトルホワイトハウスと呼ばれた。彼はそこで死去したが、ワームスプリングスには彼の死後「ルーズベルトポリオ病院(現・ルーズベルト・ワームスプリングス・リハビリテーション協会)」が残された。彼は車椅子の姿を極力隠し、リハビリに想像を絶する努力をして大統領となり、史上もっとも有名なポリオ患者と言われている。また彼は1937年に10セント募金で知られる国立小児麻痺救済財団を設立した。(6のプルーフの説明参照)