今月はアルジェリアのロータリー50周年記念切手を取り上げます。
アルジェリアは地中海沿岸の北西アフリカに位置しています。正式にはアルジェリア民主人民共和国で多様な自然と文化を持つ国です。紀元前1000年頃にフェニキア人の交易拠点が作られたことでその歴史が始まりました。1830年から続いたフランスによる統治の最後の頃、ロータリー50周年の記念切手が発行されました。アルジェリアのロータリーは、1930年に首都アルジェにアルジェ・ロータリークラブ(RC)が設立され、1955年には国内に6RCが活動していました。
記念切手は宗主国フランスが1955年2月23日に発行した切手を青一色で増刷し、赤でALGELIEと国名を加刷して発行されました。デザイナーと凹版の彫師はラウル・セレス、印刷所もパリのアトリエ・ド・ファブリケーション・デ・ティンプル・ポスト社とフランスの切手と同じで、シート構成も横5×縦10の50面でした。
発行日は1955年6月13日ですが、発行枚数の記録がROTARY ON STAMP(ROS)では確認できていません。私は10万~15万枚程度ではなかったかと推測しています。
まず切手単片①と田型②を紹介します。②には左端に1955年4月5日の印刷日が入っています。③④は無目打ちの単片と田型です。この切手には赤色即ち国名の印刷漏れ⑤があります。ROSに報告した第一発見者は私ですが、フランスのカラートライアルのひとつでは?(例えば⑥の上から3番目)との声もあり、確認の結果、フランスのカラートライアルには目打ち入りのものがないことから、アルジェリアのエラーと確定しています。
デラックスシート(郵便局で販売)⑦の下部には印刷所の名前が入っていますが、⑧のようにそれがなく、鉛筆で数字が書かれたものがあります。これはデラックスシートのプルーフ(試刷)ではないかと思われます。
⑨~⑪はマキシマムカード(MC)でこの3種類が確認されています。いずれも発行初日指定局であるアルジェの特印(記念印)が捺されています。
初日カバー(FDC)も15種類を超える多くのカシェがあり、ここにはアルジェリア独自のものを3点掲載します⑫~⑭。いずれも宛名が記載されています。⑫は米国ブルックリン宛で、カシェはポール・ハリス創始者と当時のRI本部が描かれています。⑬はアルジェリアの地図と国際ロータリー(RI)のエムブレムですが、この地図を見ると地中海に面したアルジェはじめ北部の地名があり、そういえば南はサハラ砂漠だな・・・と彼の地を想像できます。⑭には大航海時代を想起させる帆船が描かれ、交易で栄えた歴史が頭に浮かびます。
最後に書留の実逓カバー⑮。消印の日付は1955年8月2日でFDCではありませんが、米国など世界各地で使われたカシェの封筒が使われています。裏面⑯には書留の引き受けラベルが貼られ、宛先地BOYERTOWN、8月15日の到着印が捺されています。BOYERTOWNはペンシルベニア州にあり、ここの郵便局は1828年創業ということです。米国最初の切手は1847年発行ですから、日本の飛脚便でいう駅逓寮のような場所があったのでしょうか。